旧渡辺家住宅

渡辺家は長地東堀にあり、高島藩の散居武士の家です。

安政年中(1854年以降)の「家中分限帳」(武士の身分、禄高を記した帳面)によると、「郡方下役外様御徒士18俵2人扶持渡辺斧蔵」とあって、下級藩士であったことがわかっています。この一家から、渡辺国武、渡辺千秋、渡辺千冬の3人の大臣が出ています。

渡辺国武は大久保利通に重用され、伊那県に勤め、兄千秋とともに大蔵省に入りました。その後、高知県令・福岡県令・大蔵省調査局長・主計局長・大蔵次官を経て明治25年(1892)第2次伊藤内閣の大蔵大臣となりました。これは、信州出身としてははじめてのことでした。

渡辺千秋は国武の兄で、同じく大久保利通に重用され、鹿児島県令・滋賀県知事・北海道長官・京都知事をつとめ、こちらは明治43年(1910)には宮内大臣となりました。

渡辺千冬は、千秋の3男で、東京帝国大学法科を出て政界に入り、衆議院議員・貴族院議員・司法大臣を務めています。

創築は、18世紀中頃とされ、その後19世紀中頃に改築されました。土間が広く、農家とよく似た間取りですが、中床をそなえた座敷などに武家住宅としての特徴が見られます。全国的にも数少ない下級武士の家として貴重なものといわれています。

3大臣に関する貴重な関係資料もすぐ近くにある郷土学習館で併せて見学することができます。

お問い合わせ先
岡谷市教育委員会生涯学習課文化財担当(岡谷美術考古館内0266-22-5854)
住所
〒394-0083 長野県岡谷市長地柴宮3-8-40
アクセス情報
●交通案内●
【車】
・中央自動車道–岡谷IC–約15分
・中央自動車道–諏訪IC–約40分
【電車】
・JR中央本線–岡谷駅下車–タクシーで約10分
定休日
3月20日から11月3日の月、木、金曜日(祝日、振替休日は除く)
11月4日から3月19日は冬季休館
営業時間
午前10時から午後4時

入館料
まず郷土学習館で受付を済ませてください。
〒394-0083 長野県岡谷市柴宮3-9-3
TEL/FAX 0266-26-7545

大人310円(210円) 小人150円(100円)
諏訪郡内6市町村小中学生・岡谷市内在住在学高校生は無料
( )内は10名以上の団体料金
HP
http://www.okaya-museum.jp/facility/area